- プロジェクト
- コンセプト
- 自己紹介
ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』
- 役所広司
- ヴィム・ヴェンダース
- オススメの映画
シアターキノで『PERFECT DAYS』を観てきました。この映画はシアターキノの箱感が合うと思って公開を待ちました。帰りは狸小路の居酒屋で余韻に浸りながら、この映画館で観て良かったなと思いました。
上映時間124分の中で、何かが起きるわけでもなく、ただ淡々と主人公平山さんの日常が繰り返されていきます。本当に何度も朝起きて寝て(夢をみて)また朝が来ますが、決められたルーティンから外れないので飽きそうですが、そのルーティンは省くことなく丁寧に繰り返さえて、何かを説明するカットやセリフはほどんどなく、観てる側の受ける印象が少しづつ変わり、あっという間に終わってしまいます。
印象に残るセリフは所々にあれど、ニーナ・シモンの「Feeling Good」が流れるラストシーンに突然襲いかかる深い感動に自分がびっくりしちゃいます。
表現したい建築は、この映画の中に。
平山さんが暮らす簡素なアパートや、公衆トイレ清掃の丁寧な仕事ぶりを観ながら「僕がやりたい仕事や、表現したい建築」は正にコレだと思いました。
平山さんには選択肢が与えられていて、自らその日常に身を置いています。自分の求める環境に身を置き、変わらない日常の中で自ら幸福を見出しています。建築=家は、暮らしの器であって、幸福を留める行為なのだと改めて思いました。
平山さんが微笑む見上げる先、見つめる先の様な、木漏れ日の様な建築を表現したい。不惑を超えてキャリアの折り返しに来ましたが、この映画、その中に流れる音楽や本、公衆トイレに至るまで、この年齢で観れた事は本当にラッキーだなと思います。
またインタビューや雑誌を読み漁るにつれて、この映画できる過程にも興味が沸き「この映画のつくり方、すすめ方」も設計者として管理者として、とても勉強になります。
設計者(脚本)としての心の置き方、施工管理者(撮影)として現場の進め方、職人との繋がり方。その全てが整合する素晴らしい映画だと思います。
平山さんに憧れはすれど。偶像としてのパワースポット
チラシに「こんなふうに生きていけたなら」とぽつんと書いてあります。同感はしますが、安易に映画を観た人が思ってはいけないと考えるほど、平山さんの日常はある種の清らかさを感じます。
平山さんの朝は早そうですが、目覚まし時計はなく近所で道を箒で掃く音で目を覚まします。布団をたたみ、読み落ちた本にしおりを挟み、台所で身支度をします。
台所は、自炊する様子はなくてとても簡素です。水は飲まないですが、昼休み中に神社で拝借して育てている新芽に水をあげていきます。玄関前の棚には、お出かけセットが丁寧に並べられてそれらを一つづつポケットに入れます。お昼の予算も1コイン以下です。お弁当は作りません。
外に出ると空を見上げ思わず微笑み、玄関には鍵を掛けずに駐車場の自販機でブラックではなくて(毎日)カフェオレを買います。ぐいっと一口飲むとエンジンをかけて仕事場へ向かいます。大きい通りの直線に入るとカセットテープからお気に入りの音楽をかけます。朝食は毎朝カフェオレですが、カセットは今日の気分に合う音楽を注意深く探します。
仕事場につくと、自前の仕事道具で職人らしく淡々と職務をこなし納得するまで綺麗に磨き上げます。ここでもルーティンは美しく練られ、それを遮る(用足しの)人が来ても空を見上げて微笑み仕事が乱れる事はありません。
お昼は公衆トイレの近くの神社で、コンビニで買ったサンドイッチとコーヒー(ブラックではない)をパクパクとお腹に入れて、空を見上げて木漏れ日の写真を1枚撮ります。カメラはフィルムです。
夕方には仕事が終わり仕事着を脱いで銭湯にチャリンコで向かいます。着いたちょうどに暖簾がかけられて一番風呂を楽しみます。さっぱりするとまたチャリンコで地下鉄駅へ走り、駅ナカの喧騒とした通路の居酒屋で馴染みの晩酌をにありつき、家に返って本を眠くなるまで読んで手元灯を消したら、夢がまどろみ1日が終わります。
これらが平山さんの平日ですが、休日は休日らしく同じ休日が繰り返さえていきます。暮らしの中で、人に会えば挨拶を交わし微笑ましく人を慈しみますが、無口で自分から会話を続けようとはしませんが、平山さんは人が多い喧騒を家以外では好みます。
平山さんは自炊は全くせず、玄関には鍵も掛けず、造形の深い音楽や本や写真はアナログで、時代と少し距離を置いて何かを諦めている感じを受けますが、仕事仲間や銭湯や居酒屋で顔を合わす人など平山さんの事は詳しく知らないけど、信頼して友情を感じているように見えます。
トラブルでルーティンが壊れてイライラしたり色々ありますが、朝が来て空を見上げると思わず笑みが浮かびます。
「何か良いよね」と平山さんの世界の外から評価するのを何故かはばかり、自分も「こうしよう」「こうしなでいよう」と平山さんの事ばかり頭に浮かぶ毎日です。
ヴェンダーズと小津安二郎、役所広司と笠智衆
ニーナ・シモンの『Feeling Good』
Links
- 切土
- 盛土
- 砕石パイル工事
- ラワン
- パイン
- 針葉樹
- 眺望
- プラチナ
- 春分の日
- 解体
- 脱走防止柵
- 格子框戸
- 造作手摺
- 乾太くん
- SK507
- 選択
- 洗濯
- 役所広司
- ヴィム・ヴェンダース
- スチール階段
- 造作キッチン
- 雪庇
- 積雪
- ヒアリングシート
- OOT建築設計事務所
- 吹抜
- 針葉樹合板
- 中古住宅
- 改修
- 内覧会
- 左官工事
- 内装工事
- 塗装工事
- 板金工事
- 坂元裕二
- 怪物
- オスモ
- 改修工事
- 杭工事
- 再生可能エネルギー
- 家事動線
- 回遊動線
- BOSCH
- 食洗機
- Miele
- ウッドデッキ
- 施工事例
- works
- 正月休み
- 犬走り
- 砂利
- 百年記念塔
- 札幌
- ランドマーク
- クローズアップ現代
- 投資
- 構造用合板
- 空き家
- 新築
- リノベーション
- 光熱費
- 燃料調整費
- モジュール
- 図面
- 木造
- サイン
- L型ブロック
- 土台敷
- オススメの手稲ランチ
- 四号特例
- エアコン
- 河野太郎
- コンクリート打設
- 人工芝
- 防草シート
- 根堀
- 基礎工事
- エネルギー
- 地産地消
- 床面積
- iPhone
- 建築物省エネ法改正案
- 太陽光発電
- 電気工事
- 仮設工事
- 一次エネルギー消費量
- 住居表示
- 掃除
- 収納
- 仕事
- 平屋
- 坪単価
- 外観パース
- 矩計図
- アスファルト舗装
- ガレージ
- 台所
- オススメのドラマ
- 請負代金
- 高橋愛
- 松岡茉優
- オススメの映画
- アプローチ
- BEI
- 請負契約
- 省エネ基準適合説明義務
- 杭
- 地盤調査
- 地盤保証
- キャットタワー
- キャットウォーク
- 実施設計
- 2025年省エネ基準適合義務化
- アンビルド
- オススメの本
- 土間
- モルタル
- 脱炭素
- 札幌版次世代住宅
- 繰上げ返済
- 固定金利特約
- 住宅ローン減税
- 温熱環境
- 前真之
- ショールーム
- キッチン
- カーボンニュートラル
- 補助金
- こどもみらい住宅支援事業
- 住宅性能評価
- BELS
- 低炭素建築物
- 紹介
- 土地確認
- HEAT20
- 断熱等級
- 設計事務所
- 工務店
- アーキテクトビルダー
- ビニルクロス
- 塗装
- 色決め
- ル・コルビュジエ
- 伊礼智
- 中村好文
- 天井高さ
- 外囲い
- サッシ
- 気密ライン
- 建て方
- クレーン
- 気密性能
- セルフレベリング
- ダブルチェック
- 配筋検査
- 住宅瑕疵保険
- 自戒
- 設計
- 施工
- 確認申請
- 意匠図
- 詳細図
- サブロク
- 是枝裕和
- 黒沢清
- 外観
- プロポーション
- 尺貫法
- 大工工事
- 餅まき
- 上棟式
- 近隣挨拶
- やり方確認
- 地鎮祭
- 安全祈願
- ブローイング
- 天井断熱
- 断熱材
- 設計施工
- ウッドショック
- 見積
- はじめまして
- スケッチ
- 間取り
- #建築家
- 買付
- 計画換気
- 相当隙間面積
- 気密住宅
- 土間下断熱
- 建築材料
- 仕上材
- 銀行本申込
- 土地契約
- 引渡し
- 事前審査
- 住宅ローン
- 建築基準法
- 土地
- 敷地
- 第三種換気
- ダクト式
- 在来軸組工法
- 外張断熱工法
- C値
- UA値
- 気密測定
- 建築士
- ナイトパージ
- 日射取得
- 日射遮蔽
- 家づくり